年明けからゆったり過ごしていたら、3日朝は雪が積もっていて吃驚したり、妙に暖かい日が続いたと思ったら、反転して寒気が流れ込んで、グッと冷え込んだり、寒暖差の激しい一か月でした。風速1mで体感温度は1度下がるそうで、天気が良くても風が強いため寒いと感じる日が多かったように思います。
インフルエンザも昨年11月の流行から一度収まったものの、今年に入りB型の流行が始まっており、2回罹患する人も居られるようですが今後も注意が必要です。積極的なガード(予防)として一番予防効果が高いのは手洗いですので、帰宅時には忘れずに。R-1ヨーグルトなども効果的ともされますが、生薬「桂皮(けいひ)」(食品にも使われるシナモンやニッキ)も有効です。お試しあれ。
東京の1月は雨天極わずかで、乾燥は酷く、洗濯物は早くパリパリに乾くものの、皮膚は乾燥しすぎで掻痒症になる方も多かったです。皮膚の状態は、綺麗好きほど荒れるのですが、痒くなって「汚れや垢は、こそげ落としてピッカピカだ〜」とゴシゴシ洗うのは実は逆効果なのです。肌に関してはその垢こそ大事。人体の表面を覆う角層は、死んだ細胞(=垢)といえる角質細胞でできていて、その角質細胞の間にが、 NMF(アミノ酸保湿成分)やセラミド(細胞間脂質)といった保湿に役立つ成分が、まるでセメントでレンガブロックを固定するかのように埋まっていてコーティング層となり、水分を逃さないようにするのです。この角質層は強くこすると24時間回復しません。風呂好きでも肌は軽く表層の油分を手で洗う程度で垢も大事な身体の一部と考えて、入浴時は優し〜く、大事~に扱ってあげましょう。内面から肌を助けてくれるものに、薏苡仁「ヨクイニン」という漢方薬(ハトムギ粉末)があり、これも有効です。ツボとしては、肩を水平の高さに外転して、肩の前にできる窪みに肩髃(けんぐう)というツボがあり、美肌のツボとしてお薦めです。
今月は日本人の罹患する病で最も多い病気、花粉症にもふれておきましょう。すでにそれらしき症状を訴えておられる患者さんもおられますが、本格的にはこれからです。一般的な予防としては花粉のばく露を防ぐ、ということになりますが、外出にあたっては花粉情報に留意し、マスク・メガネなどの花粉症グッズを着用して、できる限り花粉をあびないようにすることが必要です。帰宅時には、花粉除去と鼻粘膜の炎症に対する「湿潤療法」的観点から、鼻うがいも有効です。生理食塩水(0.9%の食塩を溶かした蒸留水)を作って挑戦してみましょう。
花粉症に対するツボ療法は、メガネの鼻あてが当たる所にある「鼻通」というツボや正中線上で髪の生え際から1〜2㎝入った所の「上星」というツボなどが効果的。これらのツボはズーンと強めに押してパッと離すという刺激を5〜10回与えるだけでも鼻水症状の軽減を期待できます。根本的には、東洋医学では、花粉症が悪化する体質「水毒(水滞)」を改善することをめざします。「水毒」とは、水がバランスよく身体に分布せずに、一部の部位に停滞した状態をさします。この状態の人が花粉などの刺激をきっかけに余分な水分が鼻水や涙という形を取ってあふれ出て来るという現象なのです。これを改善するには、冷えを取り、余分な水分の排出を促し、かつ血液やリンパの流れを良くするということです。また、腸内環境の改善は、免疫機能の正常化・強化に繋がります。年末年始で食べ過ぎて、良くない食習慣を引きずっている方は、食事の量を減らし、食後眠るまでの時間を3時間確保するなど努力して、絶好腸にもっていきましょう。
現代医学的には舌下免疫療法があります。要はだんだん濃度を濃くした花粉エキスを舌下に垂らして慣らしていく「減感作療法」ですが、「医師の指導のもとで」と仰々しくせず、「減感作療法キッドを薬局で」とかで普及させられたら医療費の削減になるのにと思っちゃたりします。
さて、2月は冬季オリンピックが楽しみだと思っていたら、衆議院解散で総選挙にもなり、何となく落ち着きません。ついついSNSやYouTube動画を見て夜更かししちゃうかも?こうしたことで生じる睡眠不足は、脳の疲れに直結しているだけでなく、免疫機能を低下させ、万病のもとである慢性炎症を起こりやすくします。脳には日々老廃物がたまりますが、睡眠時は老廃物の処理速度が起きているときに比べて1.6倍にもなります。寝る時間が少ないと老廃物がたまり、将来の認知症リスクが上がります。また、記憶の定着に関係する海馬は、寝不足により傷つき委縮します。さらに、若々しい細胞をつくる指令を出す成長ホルモンは、睡眠時に大量に分泌され、とくに入眠後3時間の睡眠の質が成長ホルモンの分泌に関わります。良質な睡眠は脳に大事。食薬として脳の疲労と若返りのため、オメガ3脂肪酸を多く含む青魚をとりいれ、早寝早起きで頭脳明晰といきましょう。
余談ですが、先日、患者さんの身内の方にご不幸があったものの、火葬場の関係で2週間葬儀がずれ込んだとのお話をお聞きしました。葬儀自体は新型コロナ流行から小規模化していく傾向で費用も下がってきていますが、関東、特に東京23区は深刻な火葬場不足で死者数の増える冬場(12月〜3月)は1週間以上待つ「火葬待ち」が常態化しているとのこと。追加でかかる費用は、1日あたり約1万〜2万円(安置料+ドライアイス)が相場で長期間の火葬待ち(10日以上など)だと防腐処理などのエンバーミング(15万〜25万円程度)が必要になることも。頭脳明晰状態でついつい計算しちゃいました。死んだ後もお金がかかる、あぁ、世知辛い(泣)。

