「秋が無かった」と思うほど寒く天候不順だった10月から、「秋が戻ってきた」という感じの穏やかな秋晴れの続く11月でした。さすがに後半はグッと冷え込むことが増え、寝違い・頚椎症・ぎっくり腰など多々見られました。今後も体が固まって起こる諸症状や普段使いじゃない動作・負荷は要注意です。大掃除は一度にやらずに、コツコツと。
今季はインフルエンザの流行が例年より一か月以上早く、現在も全国的に拡大中で、江戸川区の小中学校でも学級閉鎖があちこちでとか。インフルエンザは変異も激しく、ワクチン接種を済ませていても感染することは十分考えられます。とにかく予防が大事で人混みの中ではマスクが必要です。またマスクは、濡らしておくと、ウィルスの遮断効果も増し、気道の保温保湿効果も高く、呼吸器系全般の免疫力を上げる意味でもかなり有用です。インフルエンザで最も注意しなければならないのは脳症ですが、実はこの脳症はインフルエンザが原因ではなく、非ステロイド系抗炎症成分のジクロフェナクナトリウムが原因と判っています。インフルエンザ罹患時には安易に解熱薬で熱を下げない方が良いですが、どうしても使わざるをえない場合、副作用の少ないアセトアミノフェン(カロナール)や漢方薬の麻黄湯を選択し、ボルタレンやポンタールは危険だと考えましょう。
この時期は、ついつい忘年会等での楽しーい暴飲暴食が続きます。食べすぎてカロリーと糖質を過剰に摂取した場合、余分なものは脂肪として体に蓄えられますが、それには1~2日程度の時間がかかるため、2日続けての暴飲暴食は確実に脂肪を蓄積させます。ですから暴飲暴食時には、3日間かけて食事や睡眠で体を調整し、その都度もとの状態に戻すように心がけてみてください。少しでも蓄積させないために、とりすぎてしまった分のカロリーを3日かけて減らすようにしましょう。例えば、摂取カロリーがいつもより1000kcalオーバーした場合、1日あたり通常より300~400kcal減らすことで調整していきます。そして、不摂生で疲れてしまった胃腸や肝臓のために抗炎症食材、整腸食品をとるとリセットです。
便利な調味料としてカレーパウダーがあります。漢方薬でも使われる生薬がたっぷり入っていて、健胃整腸、鎮咳、肝臓調整、冷えの改善、ストレス軽減、抗炎症作用、抗菌作用など期待できる効能もたくさんあります。食材としてニラもおすすめ。ニラはネギ属の植物なので、アリシンが含まれ抗菌作用が高く、免疫力を高める効果があります。そして、アリシンは、ビタミンの吸収を高めて代謝を上げる働きをもつため、冷え改善や疲労予防にもおすすめです。具材にニラを入れた味噌汁にティースプーン1杯分のカレーパウダーを入れたスープカレー風ニラの味噌汁、いかがでしょう?風邪予防にもなりますよ。
ツボ療法としては、アルコール対策で肝臓の反応点である「太衝」(第1指と2指の骨間の線上)の刺激、胃腸対策として「衝陽」(足の第2,第3指の骨間、足骨の高くなっているところ)を「足三里」とともに、じっくり指圧や灸の温熱刺激を加えましょう。
今年も残すところあと一ヶ月。師走ということであっという間に過ぎ去りそうです。振り返ると、猛暑はひどくなり、連日の熊被害に吃驚し、大谷他日本のスポーツ選手は大活躍し、初の女性総理大臣に高市総理が就任して政府の性格がガラッと変わり、中国は相変わらずなのか?どんどん余裕がなくなっているのか?暴走気味で、うちのカミさんも時々暴走し、本当に色々とありました。来年はどんな年になることやら。来年の目標をじっくり考えつつ(そんな時間あるか?)体調を整え気持ちよく新年を迎えたいですね。
8月は前半猛烈に暑く、つづくお盆中は30℃程度におちつき、真夏日なれど涼しく感じられる可笑しな状況でした。その後一転して猛暑日が続いて、とにかく「暑い!」としか言葉の出ない沸騰化真っ只中の8月後半ですが、東京都心は連続猛暑日(最高気温35℃以上)が10日と最長記録を更新し、年間猛暑日も25日以上と最多記録更新中です。疲れや消耗がドッと出て夏バテを感じる方も増えていますが、逆に猛暑の中でも花火や祭りなど皆さん元気に外出されているのも見かけます。子供達にはあっという間の夏休み、鍼師も母の怪我と見舞い、長男と彼女の慶事などドタバタしているうちに終わった一か月でした。9月と10月は例年より気温が高く残暑厳しい模様で、秋雨前線の影響も平年より遅れて10月になるとか。秋よいずこ?(泣)。
夏の消耗を引きずらないために、夏の延長線での冷たい飲食物は控え、内臓を温める作用がある根菜類(かぼちゃ、玉ネギ、レンコン、ニンニク、大根など)を食事に取り入れ、さらに食事の全体量も制限して胃腸の保養に努めることが大事です。
9月は台風が多く上陸する季節で、台風による急激な気圧の低下では、喘息患者が急増します。台風の影響を肌で感じる人は、肺が弱っているので、本格的に秋に突入する前に、乾布摩擦など、皮膚の刺激を通じて肺系統全体の強化を図り、ツボ刺激として、中府(ちゅうふ:鎖骨外端の下・陥凹部の下3センチ位)や母指や人差し指の刺激を試みてください。
今年は例年よりありがたさを感じた冷房ですが、昔はなかった冷房がどんな影響をもたらすか?今月は「夏から始める冷え対策」です。
東洋医学的には、夏は汗をかくことで腎が休まり、冬になると腎がしっかり働いて体を冷やす余分な水分をかき集めて排出することで体を温める、と考えます。ところが、夏は冷房のせいで冷え性の素地を作りやすい季節でもあります。冷えとは詰まる所、抹消循環の血行不良ですが、手足が冷えるところから始まり、しもやけや様々な神経・関節などの痛みに繋がります。また余分な水分の停滞(東洋医学では「水毒」と呼びます)を引き起こし、腰痛・生理痛等が慢性化します。さらに進むと、身体を温める陽気と身体を沈静化する陰気の分離を引き起こし、(冷え)のぼせ・ほてり・頚の詰まり・頭痛・酷い肩こりといった症状を呈し、この状態が常態化すると、クモ膜下出血、脳溢血、心筋梗塞などで倒れることになります。こうやって見てみると、まさに冷えこそ万病の元。昔から「風邪は万病の元」と言けど、英語で風邪はcoldなのはそう言う事なのだ〜、というのは、まあ、こじつけですね。
夏は冷房のせいで冷え性の素地を作りやすい季節でもあり対策が必要です。で、対策ですが、第一に下半身浴+「三陰交」のツボ刺激を1分間。第二に「水毒」に対する食養生。ニガウリ・セロリ・ピーマン・グレープフルーツなど苦みのある食材で、身体の余分な水分を取り去りましょう。
本来人間には外気が寒くなると、体温を維持するために末梢の毛細血管が収縮し皮膚近くに血液を流さないようにして、体温の流出を防ぐメカニズムがあります。これが働き過ぎ、末梢循環不全になると「冷え性」など様々な障害に繋がっていきます。こうならないよう人間の身体には毛細血管と動静脈の中間に、血液をバイパスする経路(AVA血管:動静脈吻合管)が存在します。このAVA血管さえ働けば「冷え性」にならずに済むのですが、冷え性の人はほとんど機能していないことが分かっています。これを鍛えるのが第三の対策です。方法は、
- ①冷たい水と熱いお湯を1分毎に交互に7回繰り返す「冷温浴」と
- ②仰向けに寝て手足を垂直に上に挙げて2分間ブラブラさせる毛管運動(ゴキブリ運動)です。
3ヶ月頑張ると体質が変わるので是非頑張ってみましょう。
ちなみに、いわゆる低体温は、冷え性とはまた違って、エコカーのようなカロリーの省電力モードと言えます。これは、長寿の三大要素の一つで(他は、低インシュリンと高DHEAs)、過度な心配は不要です。ただ、免疫力は体温が高い方が強いので、感染症(特に肺炎)だけには注意ですね。