2025年07月

 6月9日。鍼師は帰省に合わせて大阪・関西万博に行ってきましたが、近畿は丁度梅雨入りの日で、午後から雨がパラついてきたものの、暑すぎず助かりました。ただ、日曜日の仕事の後、夜間車を走らせ、朝からの入場だったので、昼過ぎには足痛く、腰痛も出て、久々にギックリではない疲労腰痛を味わいました。皆さん疲労の蓄積と睡眠不足には気を付けましょう(どの口で言う~)。動画でネガティブ情報に曝され過ぎた妻は、「虫の大群が~」とか「レジオネラ菌が~」とか万博にはかなり否定的でしたが、入場すると大屋根リングに上って景色を楽しんだり、入りやすいパビリオンで色々見聞きしたりと、しっかり楽しんでいました(あなた元気ね)。人気パビリオンは抽選外れ、並ぶにも長蛇の列で諦めましたが、十分楽しめる万博ではないかと思います。YouTubeやSNS等のネガティブ情報は万博に限らず、話半分に考えたほうがいいような気がしますね。

 6月は中旬の梅雨入りから1週間ほどで梅雨明けか?というくらいの気温上昇と晴天続きで、梅雨時期の神経痛多発から一転、のぼせによる首肩の凝り、寝違い、頭痛・めまいと多くの体調不良がみられたり、雨が降ったと思ったら、亜熱帯のスコールのような土砂降りで、その後の湿度がサウナ風呂状態で、体が重かったりと、なかなか変化の激しい一か月でした。梅雨は7月早々にも明けそうで、ついに猛暑・酷暑・残暑と9月末(もっと?)まで続く厳しい暑さ到来かと心折れそうです。

 すでに死者や搬送者も出ていますが、この時期にかかりやすいのが熱中症。人間の自律神経は暑さに対しては対応力がかなり劣り、対応出来る温度差も8℃までで、それ以上になると四肢の脱力・めまいといった軽度熱中症の原因になります。さらに狂った自律神経のため体温調節が出来ないと急激に体温上昇を起こし、めまい・四肢の痙攣・吐き気といった中度熱中症になり、最終的には体温暴走・意識障害など重度熱中症になり、点滴が必要な危険な状態になります。すぐ出来る救急措置は、保冷剤等で大きな動脈の表出する部位(頸、脇下、鼠蹊部)を冷やし、食塩水やスポーツドリンクを少しずつ摂取することです。それと中度以上では、内蔵にダメージを受けるので、お腹は冷やさない様(逆に温める)ようにし、直ちに救急車です。

 予防としては、①汗腺を鍛えて夏モードにする。(10日間毎日、大量の汗をかくことで、体温が上昇すると同時に、全身からダッと汗をかき、熱放散してスッと汗が引くエクリン腺中心の発汗の獲得が出来ます。)②適切に水分補給をし、脱水に気をつける。(一度の水分補給は口に含む程度にし、20~30分毎にこまめに摂取するのが理想です。高齢になると、喉が渇くという感覚が鈍くなってきますので、特に注意です。)③睡眠不足は、発症リスクを上げるので寝不足注意です。さらに先月も触れましたが、この時期常備しておきたい漢方薬「五苓散」。体内の水分調節機能を整える作用で、熱中症の治療・予防、さらに温泉の湯当り等にも使えて便利です。

 もう一点、脱水の多い夏に一番多く発症する痛風。気を付けたいけどビールも飲みたい。尿酸はアルカリ化した尿に溶け込んで排出されるため、ナトリウム、カリウム、カルシウムを多く含む食品、ワカメ、ひじき、干し椎茸などを多く摂るのは効果的。Meijiから発売されているプロビオヨーグルトPA-3は、乳酸菌PA-3株がプリン体を取り込んで腸管からの吸収を阻害するので、食前に摂って程よいビールを楽しみましょう。

 先日、休診日に妻と映画を観に行ってきました。もう30年ほど前、妻と初めて見に行った映画がSFアクション超大作の「インディペンデンスデイ」でしたが、開始15分で隣で居眠りをされて、後で「無茶苦茶疲れてたのよ」と弁解されましたが、この映画のどこに居眠りの要素がある?と若干自分の見たい映画を押し付けることがトラウマとなり、以後妻の好み優先で映画を見るようになりましたが、今回は患者さんお勧めの「国宝」。歌舞伎に親しみがない夫婦の前知識ゼロの映画鑑賞でしたが、クライマックスでは涙がツーと自然に流れ、静かに感動できる良作でした。妻も鑑賞中泣いていたようで、「この映画は共感出来たわ」とホッとしました。その後も数日間、心の中の雑念が消え、静寂な空気が漂うような余韻が残り、これも、なかなかに無い経験でした。皆さんもよろしかったら観に行ってください。もしかしたら心の静寂を得られて、心頭滅却して火もまた涼し、となるかもしれませんよ。

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